UGSF

UGSF ARCHIVES #001
STAR BLADE OPERATION BLUE PLANET

UGSFに対する情報開示請求により、いくつかの記録資料が開示された。
制限つきでははあるが、本サイト上で公開できる物について今後このコーナーで可能な限り紹介していきたい。

今回紹介するのは、2659年に発動された「オペレーションブループラネット」で実際に戦闘に参加したプロテウス小隊の戦闘航宙機、ジオキャリバー(三番機)のフライトレコーダーの記録映像である。 映像には太陽系最終防衛ラインを突破したUIMS群集団と、UGSF艦隊の攻防が生々しく記録されている。 当該機は、UIMSで最大のサイズを誇る母艦種UIMS「メガマウス」に侵入するも、最深奥部にてセンサーユニットが破壊されたため、映像は途切れている。 本作戦は、メガマウスおよびコマンダー破壊により作戦終了となったと記録されているが、当該機およびパイロットのその後に関しては記録に残されていない。

以下は、解析により判明した交信内容である。音声は、部分的にジオキャリバーに搭載された
コンバットオペレーションシステムが自動翻訳したマシンボイスで記録されており、
実際には多言語で交信されている事がわかる内容となっている。

<コンバットオペレーションシステム音声(以下COS)>
「メインディスプレイ起動」
「発・UGSF プロテウス小隊『ジオキャリバー3』発進準備せよ」
「コンディション確認」
「フライトコントロールシステム、レーダーシステム、火器管制システム、全機能正常」
<作戦司令官(自動翻訳)>
「『オペレーションブループラネット』の最終確認を行なう」
「諸君の任務は衛星軌道上に迫った敵艦隊及び強襲母艦『メガマウス』のせん滅である」
「プロテウス、オバノン、トリトン各小隊は、出撃後直ちに迎撃態勢に入り、敵の侵攻を阻止せよ」
「もはや一刻の猶予も許されない」
「各小隊の健闘を祈る。以上」
<COS>
「カタパルト接続」
「防御シールド展開」
「サイクロトロンドライブ点火」
「進路クリアー。ジオキャリバー3 発進」
<チームリーダー>
「こちらチームリーダー、ジオキャリバー3、母艦周辺の敵機排除に向かえ!」
「前方に敵艦隊を補足、各員遊撃せよ!」
<COS>
「警告:前方に敵艦隊を捕捉、距離1600」
<チームリーダー>
「アローヘッドの攻撃は強力だ!砲台を狙え!」
「敵艦隊からの砲撃に注意せよ!」
<COS>
「警告:メインターゲット『メガマウス』捕捉、距離2300」
「目標:敵強襲母艦『メガマウス』」
<チームリーダー>
「『メガマウス』に攻撃をかける!」
「ジオキャリバー3、ジオキャリバー3、こちらチームリーダー」
「『メガマウス』下部から接近、敵迎撃航宙機の掃討に当たれ!」
「強烈なのがくるぞ!気をつけろジオキャリバー3!!」
<COS>
「急速旋回します」
<チームリーダー>
「こちらチームリーダー」
「現在『プロテウス小隊』の被害率は50パーセント。」
「各員奮闘せよ!以上」
<COS>
「警告:前方に高エネルギー反応」
「警告:前方より敵機多数接近」
「警告!警告!」
<友軍艦よりの通信(自動翻訳)>
「『ソルトフラット』より友軍各機、敵の攻撃を受けている、至急援護を…うわああっ」
(ノイズにかき消され轟沈する)
<チームリーダー>
「こちらチームリーダー。『ソルトフラット』が沈んだ!」
「各小隊は残存戦力を確認、『メガマウス』強襲カタパルトに攻撃を集中する」
<COS>
「レーダーシステム:イントルードモードに移行します」
「警告:進路前方に障害物」
「警告:後方より敵機接近」
「警告:進路前方に障害物」
「急速上昇します」
「警告:上方より敵機接近」
「警告:進路前方に障害物」
「警告:敵機接近」
「警告:敵機接近」
「警告:敵機接近」
「急速降下します」
「警告:敵機接近」
「警告!警告!」
「警告:進路前方に障害物」
「警告:前方に高エネルギー反応。警告:前方に高エネルギー反応」
「警告:敵機接近」
「警告!」
「警告!警告!」
「目標:『中央制御コア』」
「エネルギー反応消失。『中央制御コア』沈黙」
「警告:前方に未知のエネルギー反応。警告:前方に未知のエネルギー反応」
-通信途絶-

解説:

この映像は、2001年開催のアミューズメントマシンショーに試作出展された、半球スクリーン筐体「O.R.B.S.」のプレゼンテーションプログラム 「スターブ レード・オペレーションブループラネット」のプレイ動画です。実際にはドーム型のスクリーンの内側に特殊レンズを使って投影される為、それを計算に 入れたとても歪んだ形で画面が生成されています。本機は後にスクラップ処分となりましたが、これとは別途通常の画面で見えるように、同じUGSFシリーズである New Space Orderの描画エンジン上に移植したものが作られました。今回はそれを収録、初の公開となりました。残念ながら実機内部での迫力には及びませんが、 雰囲気を楽しんでいただければ幸いです。

「O.R.B.S.」の大きなマーキングが目を引いた。 ショー会場にセットアップされたO.R.B.S. ナムコ未来研究所にて、突貫工事で組み付けが行なわれた。

オペレーションブループラネットは2001年当時、弊社内研究部で開発中だったO.R.B.S.の機能を表現する為に、テスト映像を作るという発案から始まったプロジェクトでした。 広大な空間を表現する為に、スターブレードのような宇宙空間で戦闘する物が適しているという話になり、いつしかその噂を聞きつけた社内のUGSF好きの開発者が部署の垣根を 越え自発的に集まって、ごく短期間な上に技術的制約の多い中で完成させました。その後、残念ながら製品化という流れには至りませんでしたが、このプロジェクトで培われたノウハウは、 後にヒット作となったアーケードゲーム「機動戦士ガンダム 戦場の絆」として結実しました。

当時のプレゼンテーションパネル ゲームのインストラクションパネル。AMショーでは実機が1台のみの出展となった為、長蛇の列となった。